フェルメール展@東京都美術館

フェルメール好きな方は言わなくても行くでしょう。
オススメです。


目玉のフェルメールの絵はやはり最後の方にあるんですが、
それまでの絵も楽しく見れます。見せ方が面白かったなぁ、と。
美術館入ってすぐに展示されているのは、
教会とか同じ場所を描いた作品が並べられていて、
人によったり、時間によったりで同じ場所を描いているのに
違いが見れるのが面白かった。
特に、デルフト新教会を描いた作品がいくつかあるんですが、
現実に忠実に描いたものから、構図をいじってるものまであって
見比べると楽しかった。
こういうのは絵に興味ない人でも楽しめると思うので、
人を連れてきやすい気がした。


後はピーテル・デ・ホーホという人の絵をこれまで知らなかったのだけど、
この展示会で見て結構好きになった。
なんか明暗の分け方が好き。
遠近と暗明が対応してる作品が多い気がした。つまり近くが暗くて、遠くが明るい。
よくあったのが、部屋の中を描いていて窓から外が見える作品。
すると部屋の中は暗くて、窓の向こうは逆に凄く明るい。
でその窓から差し込む光が暗い部屋の中にも微妙に反映されている感じ。


本命のフェルメールは「小路」と「リュート調弦する女」に惚れ込んでしまった。
「小路」は珍しい風景画。レンガ作りの建物が印象的だけど、
その中で建物の玄関(?)に座る女性が凄い印象に残る。構図がうまいからなのかなぁ…
建物は画面と並行に、正面側だけ書かれていて、単体では奥行きが出ないのだけど、他の建物との明暗で
奥行き出てるのもいいなーとか
後は樹木とか雲とか空とか、今まで見たフェルメールの絵ではあまり見なかった自然が見れてよかった。
リュート調弦する女」はフェルメールらしい室内に一人の女性が座っていて、左上から光が差し込む構図。
この絵、遠くから見るとなんだか薄暗い絵なんですが、近寄って行くと
そのイメージがなくなって、柔らかい明るさを持った絵になるんです。
たぶん、全体的には暗い色なんだけど、近寄ることでイアリングに反射する光とかが意識できるのと
視野が狭まることで壁面に反射する光なんかが強調されるからなのかなぁとか思ったけどよくわからん。
とにかく、遠くと近くで印象がすごい変わった。
あと、一番の目玉は特別展示の「手紙を書く婦人と召使い」でしたが
光のさす感じとかは「リュート調弦する女」の方が個人的に好きだった。
「絵画芸術」が出品不可になったらしいのだけど、関西にいることに見といてよかったぜーと思いました。


図録を買ってやっぱり思う、
色が違うって。
だから実際見にいった方がいいと思います。
入場(一般)1600円
12月14日まで
http://www.tobikan.jp/museum/vermeer.html