となりの怪物くん

となりの怪物くん(1) (デザートコミックス)

となりの怪物くん(1) (デザートコミックス)

漫画感想も久々ですね。
いつもこれからは定期的にやりますとかなんとか書いときながら…
まぁ、置いといて。


なんだかたくさん平積みされてたのと、絵がうまそうだったので
表紙買いした。


やっぱり絵はうまいと思った。
飛び抜けてうまいというわけではないと思うのだけど、
一話目の、なんて言えばいいんだ、
1ページ目のすぐ右側のページ(よく作者の落書きがあるページ)に
書かれている作者の落書きで、主人公の俯瞰絵があるのだけど、
それ見て、あぁ、ちゃんと立体が描けるのだなぁと印象があって絵うまいなって思った。
なんか、少女漫画で立体的な絵って結構珍しいなと感じた。
となりの怪物くんも中身は結構平面的な絵もあるけど、
少女漫画は線が細かったりの影響があるのか、平面的であっさりした印象が強い。
それもあって、一話目1ページ目という最初に立体的な絵が出てきたので、
よけい絵がうまいかも、という印象づけがあったのかも。
美術部と漫研兼部してる人が書いた漫画みたい。


後、絵でいうと
金田一蓮十郎の影響が少しあるのか?とか思った。
いや、金田一蓮十郎が既に誰かのフォロワーである可能性もあるので、
一概には言えないけど、ところどころ(笑い方とか)で金田一蓮十郎の絵を思い出した。
別にそれがどうということはないけど。


話の方はあらすじは(ネタバレすっぞ)
年収一千万を目標とする女主人公雫と自分の天然と周りの誤解が相まって問題児化してるハルの恋愛物語。
雫は、私、自分の能力のばすことしか興味ないんです、他人とか興味ないっす
っていう性格で、そんな雫がひょんなことから(「ひょんなことから」って実際使うとなんか恥ずかしいな)
入学式初日から不登校のハルに気に入られて、天然ハルの奇行につき合ううちにハルを好きになっちゃったり
天然であるがゆえに、雫を好きといいながら、やっぱ違うかも発言するハルにえっ?!となったりする
ここまで書くとありがちな王道ですよね。たぶね。
少女漫画というジャンルはあまり読まないので、統計的でないですが、
王道だろうな、と思いました。
理由は、少女漫画のギャグの構図がなんとなくわかったから。
まだなんとなくでちゃんと言葉にできないので、今回は省略しますが、
そう、王道であるがゆえに、ぐっとこない。
で、困ったことにただの王道でもないのですよ。
ただの王道だったら、次の巻買おうと思わないもん(多分次の巻買いますよ、私は)
それは個人的に他人興味なし人間と、今まで友達いなかった人間がどうなるか
そこを書ききってくれるかというところに期待をしているのかも。
特に、ハルが「からっぽだ」というシーンがあるのだけど、
なぜからっぽなのか、高校入ったくらいの思春期ど真ん中の人間が「からっぽ」と感じたら
どうなるのか、そこに自分を信用してくれる人が現れたらどうなるのか
単純にハッピーになれるとは思わない。
そういうとこ、掘り下げられたら、いいなぁという期待があるのかもしれません。


まぁ、「普通」と「ぐっときたぜ!」の真ん中くらいの評価です。


「こ、降参、降参です!ハルが好きだ!」っていう告白の仕方とかは好きだなぁと思った。
いろいろ屈折してる人が屈折した言い方で好きだという感情を伝える様は
ほっこりします。