iPadはおそらく買いではない
Podcastでピエールさんが言ってたけど、お金があるなら買い、確かにそうかもと思う。
2週間くらいiPad使ってみたので雑感をまとめてみます。
長くなったので続きにて。
■買うか買わないかの判断基準は結局お金に余裕があるかないかかも。
iPad関連の記事によく書かれていることですが、
受動的な処理にはiPadが非常に便利だと思います。
逆に能動的な処理には、やはりまだ力不足+使いにくさを感じます。
例えば家で何に使うかをリストアップしたときに、
ネットをする、音楽を聞く、動画を見る、
など、聞く、読む、見るの受信に主に使っているのならば
iPadでも十分だと思います。
画面が大きいのでネットもiPhoneみたいに拡大せずに見れるし、
InstaPaperなんかと組み合わせて、iPhone+iPad+InstaPaper+twitter+RSSReader
ってやったりすると普通の人が欲しいと思える情報は使いやすく手に入ると思います。
動画もYouTubeならさくさく見れます。
ただFrashが動かないので、直接ニコ動とかは見れないのが難なのかな。
私も平日はだいたい夜遅くまで仕事で、家に帰ってもPCで重労働しないので、
iPad買ってからは、PCの電源つけずにiPadでGoogleReader、ついったー確認して、
会社で追加したはてブのチェックとか、InstaPaperのチェックとかして寝る、みたいになってます。
しかし、例えばPCで絵を描く、動画を編集する、長文を書く、と能動的な作業に使うことが多いと、
やはりiPadでは不十分感が否めませんね。
フォトショ、イラレ、ペインタをつかったガッツリ作業はもちろん、
例えば日々結構長いブログを書く、といった日々の作業も、
後述しますが、iPadではやりにくいと思います。
でも、作業にPCを使う人でも、受動的作業はiPad、能動的作業はPCと使いわけができるとは思います。
さて、だらだらと書いてますが、上記の感想の一番駄目なところはPCの代替品としてiPadを語ってる点だと思います。
PCでできることがiPadでもできる、ならPCで十分ですよね。
iPad買うってことはPCでシンクするでしょうから、じゃあ、そのPCでブラウジングすればいいじゃない、ともとれます。
ただ、iPadのすばらしいところは、その起動時間かもしれません。
家に帰ってPCつけてネットをしようと思ったら、電源ボタン押してからサイトを開くまでに
着替えをしたりしちゃいますね。
でもiPadならホームボタンを押してSafariのアイコン押すだけ。
その手軽さがあります。
後、例えば家族でPC使ってるとiPadを買うのはありかもしれません。
子供用とか。
家でパソコンを何に使ってるか、書き出せばiPadを買いか買いじゃないかはわかるかもしれない、と感じました。
後はもう、iPadでしかできないことを思いついた!って人は買いだと思います。
■キーボードの打ちやすさ
この記事の三分の一はiPhoneのEvernoteで書いてるのだけど、
改めてiPhoneは長文打ちにくいなぁと思います。
今横持ちで書いてるけど、5行分しか文章表示できないのは
ストレスに繋がりますね。
その点、iPadなら横持ちすれば結構打ちやすい。
iPhoneに比べれば。
そうiPhoneに比べればなんです。
こないだVaio Type Pを店頭で触ってみたんですが、
ネットブックの小さいキーボードの方が慣れが早い気がしました。
ソフトウェアキーボードが使いにくい理由はとりあえず以下の五点。
・手を置けない
まず、触ると反応するので手を浮かしておかないといけない。
これが意外と疲れる。
・触感が均一のためブラインドタッチができない
私の場合キーを触りつつ場所を把握してるらしく、
どこまでもツルツルなソフトキーボードだと、どうもブラインドタッチできない。
・文章、変換候補、キーボードと三箇所を見ないといけない
これはピエールさんが言ってたことだけど、変換候補がキーボードの上の部分に表示されるので、文章と変換候補を交互に見ないといけない。さらにブラインドタッチができないとキーボードも見ないといけない。
・変換がアホ
たぶんことえりよりアホ。というか融通が効かない。複数単語を一括変換とかできない。
・矢印キーがない
うち間違えたり、文章を挿入したいとき、カーソルを動かすのにいちいち文章のとこをタッチしないといけない。
たぶん他にも人によって使いにくい部分もあると思うのですが、
こういった理由により長文を打つのは結構ストレスたまる印象があります。
ワイヤレスキーボード買えばいいじゃない、とも考えられますが、
じゃあもうネットブック買えばいいじゃない、とも考えられると思います。
ただついったーとか短文うつには十分使えます。
■ネットブックとの違いはなんだろう?
それはiPadが最適化されつつあることではないかと思いました。
いや、iPhoneで最適化されてきた、てことなのかな。
画面が小さいということは必要な情報のみを効率的に表示して行くことに繋がると思うんです。
iPhoneは機能を一つ一つのアプリにわけて、それぞれのアプリがあの小さな画面から
十分に情報を受信送信できるUIを構築してきてると思います。
それがiPadでも継承されていて、むしろiPhoneより画面が大きい分、
自由度は上がってて、使い勝手向上してる気がします。
一方、ネットブック、特にWindowsのものは、画面が小さいのに
それなりの解像度でWindowsを動かすので小さくて見にくい印象があります。
(何か見やすいやり方があるのかもしれない)
いくつかのネットブックでは独自にタッチインターフェイスを採用していますが
独自なので、例えばアプリ追加などの柔軟性はあるのか、アプリ数は?てとこで
使い勝手が悪そうなイメージがあります。
そこはAndroidつんだネットブックだと改善されるのかもしれません。
ただし、iPadでも使いにくい点はあって、それは最適化された分、汎用性に劣ることだと思います。
iPad全体で見れば、アプリを揃えれば汎用性はあるとも思えますが、個々のアプリを起動している間は
そのアプリの機能しか使えない、そんなイメージです。
例えば、MacならSafariにEvernoteボタンがあって
記事を簡単にとりこめる。
機能拡張ではてブボタンをいれれば簡単にブクマできる。
iPadの場合、例えばgoogleReaderで気になる元記事を読みたいとき、
そのアプリ内でブラウジングするか、Safariを立ち上げないといけない。
マルチタスクで少しマシにはなった気もしますが、
機能毎にアプリを起動しないといけない、というのは難点の一つな気もします。
Amazonのアプリなんかもそうですね。
Amazonで買い物することに関して最適化されたアプリで、
Amazonで買い物するなら、Safariを開くよりこのアプリを使った方がいいかもしれない。
でも、例えばいろんなサイトがそのサイトを最適に見るアプリを作り始めたら、
それは逆に使いにくいかもしれない。
最適化と汎用性のバランスが重要なのかもしれないと感じました。
■iPadは今後どうなるのか
どうなるんでしょうね。
WWDCでMacの発表がなかったことや、
ジョブズのインタビューから深読みしてる記事も見かけますが。
さてはて。
しかし、前述したようにPCを起動せず、iPadだけで終わる一日があるのは事実です。
もし、iTunesでの同期が必要なくなったらどうなるんでしょう。
iTunesで何を同期してるのか?
音楽、動画、写真、App、メモ、カレンダー、ブックマーク、メールアカウントなどなど。
すごい極論ですが、
音楽も、AppもiPadで直接iTSから買えます。
動画、写真はCamera Connection Kitを買えばSDカードから直接読み込めます。
メモ、カレンダー…はMobilemeを使えばiPhoneとの同期もできます。
とか考えると、母艦PCいらなくなっていくのでは…なんて。
今は音楽も動画も、容量が大きいし、未だiTSで全ての欲しい曲が手に入るとは限らないので、
データは母艦で管理した方がやりやすいのですけど、
いろいろと条件が整ってくると、iPad(みたいな端末)でことたりる時もくるのかもしれないな、と思いました。