本の虫干しが終わった話

今年、夏頃からずっと続けていた本の虫干しが終わりました。
 
虫干しをやろうと思った理由は、随分前に引っ越し後に段ボールに入れっぱなしにしていたせいか、恥ずかしながら一部の本にシミができたりしていました。
また本棚に入れっぱなしになっている本があった事と、本棚からはみ出して平積みになっている本が増え、これ以上本を増やせない状態になっていました。
そこで本の整理がてら虫干しをしようと決めました。
 
ほぼ漫画ですが、2千数百冊の本がありました。
まずはその中から、作者の方々には申し訳ない限りですが一部の本を捨てました。
捨てるか捨てないかの基準は自分が好きな人達にオススメができ、かつ読んだ人の気持ちがマイナスにならない(もやっとしない)だろう、と僕が思った本を残しました。
この話をすると「勿体無い、売ればいいのに」と何人かの人に言われましたが、その作業が面倒で、そして「面倒」と思ったらやらないとわかっているので捨てました。
数百冊の本を手元から無くすためのコストを最小限にしたかったのです。
随分悩んで、ギリギリまで妥協して数を減らしましたが、結局、今も本棚に隙間を作ることができませんでした。
とりあえず、次の妥協点である小さめの本棚を増やす事で今回の本の整理は落ち着きそうです。
 
虫干しは残った本を本棚の区画毎にある程度小分けにして進めました。
「本 虫干し」などで検索すると虫干しの仕方はたくさん出てきます。
本当は一冊一冊、ある程度広げて干したいところですが、まず場所がない。加えて平日は夜まで仕事なので虫干しをやるとしたら休日になるのですが、一日オフかつ晴れの日が続いた休日、というのがまたない。
したがって時間的にも空間的にも余裕がないので、とりあえず外に本を平積みではなく立てて並べてヨシとしよう、と思いました。
しかしそれだけでは「虫干し」の効果が薄そう、と感じたので、平日に20冊ほどの本を一冊ずつパラパラパラパラとめくって空気を通す作業をしました。
スケジュール的には日曜日に週間天気予報を確認し来週末の土日が晴れ続きの晴れなら、平日にパラパラタスクを実行、そして土日に外に本を並べて虫干し、です。
天気と自分の都合を見ながら、夏以降7〜8回繰り返し今日全ての本の虫干しが完了した次第です。
 
本来の虫干しに対して、やり方が雑なので効果のほどはわかりませんが、まずそこかしこに散乱していた本が整理できたので気持ち的にはスッキリしました。
シミは綺麗にとれませんでしたが、それでも一度出し入れをして空気を入れ替え埃をとって、なんだか綺麗になった、ような気がします。気の持ちようです。
加えて、今回、実は初めて漫画を捨てるという行為をしました。作者の方や出版社の方には申し訳ない限りです。
でも、前述のような基準で残す本、残さない本を分けているうちに、改めて手元に残った本と自分との関係性を考えました。
もちろん買う際に、「買うか否か」で判断をしているはずです。しかし今回さらに選択をした事で、なぜこの本を手元に置いておきたかったのか、という理由が一つ浮き彫りにされた気がします。
好きだと感じた本、読んでよかったと感じた本、他人に勧めたいと思った本、今手元にある本はそういった本であるという事が明確になった気がします。
捨てた本も思い入れがなかったわけではなく、ハードルをギリギリに設定して捨てたので、逆に残った本の特別さがより際立った形になります。
 
さらに、本だけではなく今年は色々な物を捨てました。
断捨離、ではないですが、自分の持っている物、その多さを改めて実感しましたし、ただ置いてあるだけなのですが、それらを維持しているコストがある事、空間を有効活用できない可能性を作っている事、を自覚しました。
手元にある物を資産と認識し、それらを持ち腐れる事なく有効に利用できているか、自分に問う事ができたと思います。
 
来年以降は持続的に好きな本が維持できるようにしたいと思います。
一つは今部屋の中にある空間を低コストで有意義に使うようにしてスペースを増やせないか検討すること。
あとは今、電子書籍と紙の本を何となく買い分けているのですが、その辺を整理して電子書籍率を上げていくこと。
その辺を緩やかに進めて、より豊かにしていきたいと思いました。終わり。