ゼルダの伝説 Tears of the Kingdomがめちゃくちゃ面白かったという話がしたいのですが、友達少なすぎて喋られる相手がいない+ネタバレができないのでブログにまとめようと思い、久々に筆を(キーボードを)とりました。
なお、ツイッターや普段友達と話す時はネタバレしないようにしていますが、この記事ではネタバレしてでもティアキンがめちゃくちゃ面白かった、という話をしたいので、以下ネタバレも含むことをご了承ください。
そしてティアキンはネタバレせずにプレイしてクリアする方が絶対にいいので、未プレイの人はぜひ読まずにゲームを買ってプレイしてみてください。
この記事は「ティアキンめちゃくちゃ面白かったんですよ」という語彙力低めの感情をクリア済みの誰かに共有したいためだけに書いた駄文となります。
したがってどういうゲームかとかの説明もないので、興味がある人はぜひ読まずにゲームを買ってプレイしてみてください。
僕のゼルダ遍歴
ゼルダシリーズは僕が子供の頃から続いていて、各作品は単独で遊べるようになっていますが、ブレワイより前の作品は長い意味で歴史が繋がっていたり、設定や登場する種族が過去作にも登場していたり、曲も過去作のアレンジだったりと、詳しい人は過去作も知っているとめちゃくちゃ語れたりします。
しかし、僕はゼルダというと
- 神々のトライフォース
- 夢を見る島
- 大地の汽笛
- 神々のトライフォース2
- ブレワイ
- ティアキン
と正直あまりやっていません。
ちょっとそれますが、ゼルダ無双 厄災の黙示録はやりました。
上記の経歴なので、実はガノンドロフも今回初対面でした。
そんな感じなので、ゼルダに対して深い考察とかもなくて、「めちゃくちゃ面白かったんですよ」という語彙力低めの感情をダラダラ書いた駄文となると思います。(重要なことは2回言えと何かで見ました)
ティアキンの何が面白かったのか
全部です。
ティアキンの何が面白かったのかというと、「もう…ぜんっっっぶ」という答えになります。
この「ぜんっっっぶ」を分解すると、以下のような感じになると思います。
・オープンワールドを自由に冒険できる楽しさと、表現される世界の美しさ
・ウルトラハンド、スクラビルドなどのギミックをこねくり倒す楽しさ
・祠などの謎解きの楽しさ
・ボロボロ泣いて感動まみれのストーリー
これらのポイント一つ一つがめちゃくちゃいいのですが、最後ラスボスからエンディングまでの間、「あぁ…めちゃくちゃいい…あぁ、めちゃくちゃいい…」と語彙力失って涙ポロポロしたのは、「ストーリー良かったな」という一つの何かが良かったのではなく、全部の要素が作ってきたティアキンの思い出みたいなものが「ブワァァァァァァァ」押し寄せてきたからなのです。
なので、ティアキン何が面白いの?と問われれば、「もう…ぜんっっっぶ」としか答えられないよなぁと思ってしまうのです。
ゼルダの伝説 Breath of the Wildとゼルダ無双 厄災の黙示録、からのティアキン
ティアキンはブレワイの続編です。
そして厄災の黙示録はブレワイの100年前を描きつつもブレワイとは異なる時間軸を歩む作品です。
ティアキンはこれら二つのゲームをプレイしていなくても、十分楽しめると思います。
しかし、僕の「ティアキンめちゃくちゃよかった」の感情の構成にこの二つのゲームが関わっているので、少し話をしようと思います。
まずブレワイはリンクが長い眠りから目覚めて、広大なハイラルを冒険する物語です。
ハイラルは1万年前から「厄災ガノン」という存在に脅かされた歴史があり、リンクが目覚める100年前、リンク、ゼルダ、その仲間たち(4人の英傑)は厄災ガノンにめっためたにやられます。
そしてリンクはコールドスリープのような状態で100年眠り、再度厄災ガノンに挑む旅に出るというわけです。
ブレワイではリンクに協力してくれる人はいるものの、共闘という意味では仲間がおらずリンクが一人で冒険をします。
100年前一緒に戦った4人の英傑は100年前の戦いで命を落としていますし、長命な種族や一部の人を除いて現在の人々にとってリンクは過去の人であり、見知らぬ人となります。
ブレワイのプレイ中に孤独感を感じることはあまりないですが、厄災の黙示録をプレイしてそこが浮き彫りになったと感じました。
厄災の黙示録はブレワイの100年前、厄災ガノンにめっためたにやられる少し前の話になります。
ブレワイの時間軸からあるキャラクラーがタイムワープすることで、いわゆる歴史改変が行われます。
その結果、100年前の4人の英傑が生き残り、さらにはブレワイの時間軸からもキャラクターが続々とタイムワープしてきて、最終的に多くの仲間と厄災ガノンを倒す話となります。
いわゆるハッピーエンドのもしもの世界、になるわけですが、ブレワイで一人だったリンクに対して、失った仲間や出会った仲間と共闘できる嬉しさを感じました。
そしてティアキンです。
ティアキンの発売1ヶ月前に発表された3rdトレーラーの中で「しかし、そなたは一人ではない」という言葉と共にリンクが仲間と共闘する場面が描かれます。
実際にプレイするとこの言葉はリンクにかけられた言葉ではないとわかるのですが、ティアキンでは仲間と共闘したり、村人と一緒に戦ったり、村人と何かをしたりというイベントやシステムが多くなっている印象がありました。
さらに共闘する仲間は次世代の若い人であり、関わる村人たちも復興する人であったり好奇心が大きな人であったり、未来を感じさせる印象がありました。
ブレワイで過去の厄災で荒れた大地を一人で冒険し、厄災の黙示録で別の世界線で仲間がいた嬉しさを体験した後に、ティアキンで新しい仲間や未来につながる関係性を感じることができたこの一連の流れがティアキンでの感動をより一層強いものにした気がします。
ブレワイから進化したオープンワールド探索の楽しみ
ブレワイではハイラルの大地を自由に探索できることがめちゃくちゃ面白かったです。
ティアキンではニンダイで空島があることが示唆されて発売前から空に世界が広がることはわかっていましたが、いざゲームを始めたら地底にハイラルと同じ広さのマップが広がっていて「えぇぇぇぇめちゃくちゃ広いっ!!」てなりました。
ブレワイのクリアまで200時間くらいかけたので、何時間かかるのやら…と。
しかも地上には洞窟や井戸の中まで増えて探索範囲は広大です。
しかし無意味に広くなったわけではなく、そこはティアキン。
見渡せば必ず注意を引くものがあり、目的地に向かって歩いているとまた別の発見があって寄り道したり、隅から隅まで探索しているだけで楽しくていつの間にか時間が経っていました。
更にティアキンではウルトラハンド、ブループリント、トーレルーフによって移動のストレスは軽減され、というかウルトラハンドで色々組み合わせてどうやってあそこまで行くかを考えたりしているうちに楽しくなってくるので、ずっと楽しいだけでした。
ティアキンのオープンワールドの設計に関してはこの記事が面白かったです。
視線誘導についてはブレワイの時からよくできているなぁと感じていましたが、ティアキンでは空島が増えたことで空から気になるところを探したり、逆に地上から気になる空島を発見したりと面白そうな発見ばかりでした。
また細かいところでは、足跡機能で足跡見ると、「あれ、ここ何回も同じところ通っているなぁ」という箇所がいくつかありました。
例えば山や丘ではついつい尾根筋を歩いてしまい斜面の探索ができていなかったり、崖を登るのが面倒なので別ルートを通ってるうちに何百時間やってても通っていない場所があったりしました。
あとティアキンの世界の山は木がほとんど生えていないんですよね。
日本の実際の山は木がたくさん生えていて、山に入ろうという気持ちになかなかなりませんし、入ったら迷うだけだな、という感じしかしません。
しかしティアキンの山は木が生えていないので、あ、あの山頂に何かありそうだな、と思ってどこからでも登れるし、周りも見渡せるので次の気になる場所を見つけることもできる。
で、木とか生えていないんですけど、ちゃんと「山」ですし、遠景にあるととても綺麗な「山」で美しい景色になって美しいからこそ行きたくなる。ティアキンに必要十分な「山」が設計されているなぁと感じました。
ゲームなので、実際の自然を再現する意味はないと思うんですけど、オープンワールドとして設計するのはとても難しいんじゃないかと思います。
近景、中景、遠景と地続きに繋がって整合性がある地形にしつつ、それぞれに「気になる場所」を配置する、遠景として気になる場所に近づいたら近景となって新たな発見がある、その連続を破綻なく設計するのはとても難しそうだな、とゲーム開発全然わからない頭で思ったりします。
また探索として面白いだけでなく、景色としてとても美しいんですよね。
天気雨が降ると二重の虹が出たり、朝焼け、夕焼け…
ゲームなのに、普段の生活で「今日の夕焼け綺麗だな」と思う気持ちと同じ気持ちになります。
しかもティアキンではプレイ中に「綺麗だな」と思うだけでなく、ラスボス〜エンディングまでの随所でハイラルの美しい世界を感じる構図があって、あぁこの美しい世界を冒険して、そしてこの世界を救うのだな、という気持ちが高められました。
今まで探索楽しい探索楽しいで駆け抜けてた時の思い出が最後につながって感動を大きくしていくので、最後は「めちゃくちゃいいなぁ…めちゃくちゃいいなぁ…」と泣いてしまいました。
最後につながると言えばダイブも印象的でした。
ティアキンで追加された空島と地底を行き来するためにダイブをします。長い時間探索をして、その間何度も何度もダイブをします。
ニンダイでも空からダイブする様が印象的に描かれています。
ダイブは間違いなくティアキンを特徴づける「キー」の一つだと思いますが、そのダイブがラストで非常に効果的に使われています。
そのゲームを特徴づけるギミックが、ただのギミックに終わらずにストーリーと絡まって感動が掛け算になって大きくなっていくのがティアキンほんっっっっとにすっっっっごく面白かった、と思える所以なのだと思います。
あなたのティアキンはどこから?私は3rdトレーラーから (いや、2021年E3のニンダイから)
ティアキンをクリアしたのが2023年10月中頃でした。
発売日からやっていたので約5ヶ月、ほぼ毎日やっていました。
ただ振り返るとティアキンに関するワクワクは発売の1ヶ月前の3rdトレーラーから始まっていたと思います。
クリアしてから3rdトレーラー見ると、本当によくできていると思います。
物語の核心に迫る部分、ラスボスあたりで出てくる映像なども使っているにも関わらず、絶妙に謎を残して想像力をかき立てる内容でした。
トレーラー見てからワクワクが止まらなくて、ワクワクしすぎて普段余分なゲーム機とか買わないんですが、Switch持ってるのにティアキン仕様のSwitchも買って、ティアキン仕様のプロコンもポーチも買って年甲斐もなくめちゃくちゃワクワクしました。
発売日3日前からティアキン公式のツイッターであったカウントダウンも仕事の休憩時間に何度も見てました。
発売されてからは前述の通りほぼ毎日ゼルダやってて、めちゃくちゃ楽しかったです。
クリアして振り返った時にもう今年は3rdトレーラーの発表からゼルダでめちゃくちゃ楽しませてくれれたなぁと思いました。
今年だけで考えると3rdトレーラーの発表からなんですけど、じゃあラストの感動はどこから構築されてたかを振り返るなら、2021年E3のニンダイからじゃないかと思いました。
ここでリンクが空からダイブすることが印象づけられて、ティアキンの重要なファクターなんだと認識したのだと思います。
ていうか今見返すとゼルダが地底に落ちていくシーンの後にリンクが空からダイブするシーンがあって、まさかここからか、と思ったりもしました。
そして1stトレーラーから3rdトレーラーと続くのですが、そのそれぞれで盛り上がる部分でリンクがダイブしています。
これはゲームのギミックとしてシームレスに空と地上、地上と地底を冒険できることを強調しているのだと思いますが、クリアした後に振り返ると、これらのトレーラーを見ていた時から伏線というわけではないですが、ダイブの重要性が意識づけされ、最後の特別なダイブでの感動を後押ししたのではないか、と思いました。
(1stトレーラー。今見返してもめちゃくちゃいい。0:51 OPの曲と同じ感じでダイブ)
(2ndトレーラー。今見返してもめちゃくちゃいい。1:19不穏な展開か一転メインテーマとともにダイブ)
(3rdトレーラー。今見返してもめちゃくちゃいい。0:27今から始まるよ!というところでダイブ)
ストーリーがドチャクソ良い
今回、ストーリーめちゃくちゃ良くないですか?!
クリア後のプレイも含めて、今現在で480時間くらいやっているのですが、そのうちストーリーに直接関わる時間は10%とかかな、という感覚です。
それでもティアキンはストーリーがいい!!と思えるのはかけた時間によらない心に残るストーリーだったからだと思います。
ブレワイでは設定として、1万年前の厄災ガノンとの戦いで用いられた神獣や古代の武具があり、100年前の厄災、そして現在の戦いと長い歴史の末の戦いの結末だったのですが、
ティアキンはそれ以上昔の忘れ去られた神話の時代と今とが繋がる物語で、その壮大さだけでなく、神話の時代から託されるリンクと賢者達、神話の時代から安寧を願い続けるゼルダ、そこに感情移入して思いが積み重なってめちゃくちゃ熱いんですよね。
前述の通り、僕はガノンドロフは今回が初めましてなので、過去作やっている人よりは浅いんですけど、これまでの作品の中でリンク、ゼルダ、ガノンドロフの3人の因縁というのが更に深みを与えているのだと思います。
そしてティアキンのストーリーはこの3人から構築されているのだと思いました。
ガノンドロフが物語の起であり結だと思います。ガノンドロフがいるからこそ物語が始まり、ガノンドロフを倒すことが目的の一つです。
リンクはプレイヤーの分身で物語を追って、物語を完遂させる存在だと思います。
そしてゼルダです。ティアキンのストーリーはゼルダがいるからこそ、なのだと思います。
これまで「ゼルダの伝説」はゼルダは登場しても主人公はリンクであり、存在感が薄かった印象です。
しかしティアキンはまさしく「ゼルダの伝説」だと思います。
ティアキンでのゼルダの運命、行動、覚悟が「ストーリーめちゃくちゃ良かった!!!!」と思わせる大きな理由だと思います。
そして前述したように、美しいオープンワールドの描写がストーリーを下支えします。
ゼルダの願いはハイラルの安寧。480時間走り回って、その安寧を願うハイラルがめちゃくちゃ綺麗だと知っているし、めちゃくちゃ思い出があるので、最後の戦いでハイラルが背景に映った時に思いが込み上げてきて感情がめちゃくちゃになりました。
あとリンクもちゃんと勇者なんですよね。
ブレワイの時もそうでしたが、ゼルダのことも忘れて探索、探索、探索してて勇者感のないリンクになってしまいがちですが、ティアキンではリンクが特別な存在だと感じました。
ラウルが「悠久の先…貴様を討つものが必ず現れる
退魔の剣を持つ剣士…リンク
この名を忘れるな」といったシーン、めちゃくちゃ痺れました。
全てを託されたリンクが物語上でも特別な存在であることがわかるんですが、それだけでなく空島や地底を探索しまくることでリンクが世界の謎を発見していく第一人者になっていきます。
主人公だからこそ、なのですけど、この世界で生きる探索者や地底に落ちてしまったイーガ団を超えて探索探索探索の果てに過去からの思いを知っていくリンク。
ティアキンの中でリンクは勇者ではなく剣士と呼ばれるんですけど、リンクだけが勇者になれて、リンクこそが勇者なんだと感じました。
ティアキン進捗度
現時点でティアキンは480時間プレイしています。
本編含め全チャレンジクリア、マップ達成率100% (コログの実1000個!)、
カバンダも全部看板立てて、服の強化も全部やりました(長かった)。
ハイラル図鑑も埋めて、賢者の遺志も設計図もバッテリーもコンプして、だいたい終わっていると思います。それでもたまにティアキンがしたくて、特に目的もなく歩き回ったりしています。
開発者の皆さんへのありがとうという気持ち
めちゃくちゃ楽しませていただきました。
語彙力なくて上手く説明できないんですけど、めちゃくちゃ感動して泣きましたし、めちゃくちゃ面白かったです。
ウルトラハンドとかスクラビルドとか、仕組みとしてもエグい(いい意味で)なぁと思いますし、思いついたとしてそれを選択するか?と思います。
ティアキンを作っていただいて、本当に本当にありがとうございました。
今後も応援しています。いいゲームをたくさん作って欲しいです。
終わり。