美術とかアートと言われるものとマンガは違う

公式サイト


pdgさんとkくんとで見に行ってきました。
予め前売り券を買ってたのと、早めに行ったので比較的すぐに入場できました。
出てきたら前売りを買った人で凄い列が出来てたので、
これから行く人は前売り買ってても早めに行く方がいいです。
入場制限してます。
たぶん、混んでると十分には楽しめないと思います。


その後、北千住で☆さんとガマさんとなぜか関東に来ていたディーとで
焼き肉をもっさもっさ食べる。
おいしかった。


以下、最後のマンガ展感想(ネタバレ極力なし)
一番感じたのは、いろいろと挑戦してるなぁ、ということでした。
美術館で展示しているけど、展示されているのはあくまで「マンガ」なんです。
だから、ほらここの墨使いが、とかこのぼかしが、とか
これはマンガじゃない、アートだ!
なんていう、そういうのじゃないと思う。
井上雄彦は、べらぼうに絵がうまくて、墨を使って書いてて、
そんじょそこらの漫画家とは一線画してるとは思うけど、
でも漫画家なんだよなぁ、とある意味再認識しました。
墨使った絵だったら、狩野永徳の絵見たときの方がインパクトがあった。
で、そういう比較の話でもなくて、なぜ挑戦してると感じたか。
ベースはマンガ、だけどそれを見るのは自分の部屋でも漫喫でもなくて
美術館という場所なんですよね。
その美術館に展示するという特別な条件を、いかにマンガという表現のツールとして
使うか、その挑戦が随所に感じられた気がします。
だから単に原稿が並んでるだけではないんです。
ただ原稿がでかくなっただけでもない。
マンガのストーリーをいかに伝えるか、を凄い考えて原稿の大きさから配置、
照明、その他を作り込まれてると思いました。
ただ、それが成功してるかどうかは、たぶん見た人それぞれで違うと思うのだけど
それもおそらくは井上雄彦やスタッフの思った通りなのではないかという気もします。
たぶん、五輪の書あたりにあったセリフは、そういうことなんだと勝手に理解しました。


で、内容ですが、上記のように表現方法を考えこむに値する内容だと思いました。
むしろ、この話だからこそ、ここまで考えたのかな。
話のテーマ自体は、それだけ聞くと何か重々しい、または何かどろっとした
スカッ
とするようなテーマではないんだけど、
読んだ感想は逆で、凄いスッキリした後読感がありました。
なにか真っ白なキャンパスにすーっと線がひけたような、綺麗な感情になれる、
そんなマンガだったと思います。
正直、二度ほど、泣きそうになったとこがあります。
周りに人がいたので耐えましたが。


お金払う価値はあるので、行ってない人は是非。
上野の森美術館で7月6日まで。